ストレスと動悸

新型コロナウィルスによる外出自粛や、テレワークなど日常の変化もあり、少なからずストレスを感じる状況にあります。ストレスを感じると、脈が速くなったり、血圧が上がったりします。
これらは交感神経が優位になることで起こるもので、心疾患とは関係なく起こります。
これらはストレスを感じた際の身体の防衛反応なのですが、長く続くと、血圧に異常が出たり、動悸・微熱・息切れの症状が出たり、攻撃的になったり、睡眠障害になったり、疲労感が出てきたりします。

自律神経の調節障害ですので、基本的には、ストレスをなくし、ゆっくり休むことが必要なのですが、最近の状況下では厳しいものがありますね。
当院を受診される患者さんにも、動悸の症状で来院され、検査しても心臓に関しての異常は見られないけれど、症状が気になるといった方が増えています。
心疾患に関係がない場合の動悸はそんなに心配する必要はありません。しかし、症状が気になって症状を抑えたい場合、漢方が効果があるケースも多いです。当院でも、保険適用となる漢方を処方しております。
気になる症状がある方は、ご相談ください。

ご自身で、自分の動悸が、心疾患に関係がないものなのか判別するのは難しいので、いつもと違う心臓の症状を感じたら、早めの受診をお勧めします。心疾患は、命と密接に関わっておりますので、我慢したりせずに、おかしいと思ったら受診することをおすすめします。

実は、ストレスを受けると、心筋梗塞などの疾患をきたしやすいタイプの人がいます。
仕事熱心、せっかち、負けず嫌いな方がそのタイプといわれています。切迫感を感じやすいとされ、自分が該当すると感じる方は、自分がそういうタイプであると認識し、何に切迫感を感じているのかなどご自身を見つめなおすといったことも重要とされています。

ストレスと心疾患に関しての論文は他にもいろいろ出ておりますので、また追ってご紹介していきたいと思います。

動悸(←クリック*こちらのページにて動悸について説明をしております。

当院で配布しております院内情報誌にストレス対策方法をいくつか記載しておりますので、よろしければご覧ください。

下記はその1つでマインドフルネス法です(院内誌とはイラストが異なります)。
最近、流行っているのでご存じの方も多いと思います。私も実践しており、調子が良いです。

 日経新聞より

1) 背筋をまっすぐにしてリラックスする

2) 自分の身体の内部を感じる。

3) 呼吸を意識する。吸う息、吐く息に伴って動くお腹へ気づきを向ける。お腹が膨らんだ時 に「ふくらみ」縮んだ時に「チヂミ」とつぶやいてもいいですね。雑念や感情がわいても、ジャッジしないでそのことに気づいて戻る(10分~20分)

4) ある程度落ち着いてきたら、気づきを拡げていく。呼吸に気づきを向けながら全身の感覚も含めていく。さまざまな思いや感情が湧いてきたら気づいて、そっとしておいて、身体の内部全体を感じ続ける