新型コロナウィルスについて
新型コロナウィルス感染拡大のニュースが毎日出ています。正しい情報をもとに予防行動と感染拡大回避をとる事が必要になってきます。
下記の2パターンが、現在わかっている典型的なコロナウイルス感染後の臨床経過だとのことです(2020年2月28日時点の情報)。
まず、風邪症状が1週間ぐらい続いて、そのまま軽快するというもの。この経過をとる人が大半です。新型コロナといっても、重めに発症するわけではありません。ほんとに風邪です。ただ、普通の風邪は2,3日で治りますが、新型コロナだと長引くのが特徴です。
次に、風邪症状が1週間ぐらい続いて、倦怠感と息苦しさが出てくるもの。体がむくんだり、下痢が重なる人もいるようです。高齢者や基礎疾患のある方において、この経過をとる人が多いのですが、健康な壮年層にも見られることがあります。一方、この経過を子どもがとることは極めて稀とされています。
感染してから発症するまでの潜伏期間は5日(1-11日)ぐらいで、入院を要するほどに重症化するのは、さらに10日(9.1-12.5日)経ったころだと見積もられています。感染力が強いのは、発症から3~4日目ぐらいだと考えられていますが、重症化すると感染力も維持されて感染を引き起こしやすくなっています。
(感染症専門:高山義浩医師より)
*5月6日追記:初期症状についてNHKの特設サイトで紹介されておりましたので、転載いたします。
【新型コロナウイルスを疑う初期症状】*NHK新型コロナウイルス特設サイトより
初期の症状としては、いわゆる「かぜ」と同じようなものが多く、WHO=世界保健機関は、最も多い症状として発熱や乾いたせき、体のだるさを挙げ、患者によっては鼻づまりやのどの痛み、それに下痢なども起きるとしています。
また、アメリカのCDC=疾病対策センターは、症状について、これまで発熱とせき、息苦しさを挙げていましたが、4月に入って症状についての情報を更新しました。せきと息苦しさについては変わりませんが、次の症状のうち、2つ以上の症状があると感染している可能性があるとしています。
・発熱
・寒気
・悪寒
・筋肉痛
・頭痛
・のどの痛み
・味覚または嗅覚の異常
ほかにも重い症状など気になることがあれば医療従事者に相談し、息ができなくなったり、胸の痛みが続いたり、顔や唇が青ざめたりした場合などは、深刻なサインだとしてすぐに医療機関を受診するよう呼びかけています。
ハイリスク者(高齢者、持病(糖尿病、高血圧、心血管疾患)のある方・妊婦の方)の感染には注視すべきです。人混みを避け、なるべく自宅で過ごしていただくことも大切です。
健康な方も、ハイリスクの方も手洗い・アルコール消毒などの徹底などが重要です。家に帰って、手を洗うまでに不必要にドアノブやいろんな場所を触らないなどにも気を付けた方がいいですね。
手指消毒は非常に大事です。家に帰ったら30秒かけて手と指、手首まで洗うと効果的と言われています.またアルコール消毒はウイルスを著しく減少させる効果があります。
なお、現在入手困難なマスクですが、実は現在では通常のマスクをすることでウイルス感染を予防することは難しいといわれています(いくつかの研究で,マスクをした群とそうでない群にインフルエンザなどの感染率の差がなかったとの報告がでています)。
まずは手指をきれいに保つことが何よりも大事です。
健康な方が予防的にするマスクに関しては、過信はしないようにしましょう。ただし、、他の人にうつさないようにマスクをすることは重要です!
現在、感染の判断は決まった施設でしか判定できません。よって当院でも出来ないというのが現状です。
心配な方は下記へご相談ください。
東京都 新型コロナウイルス感染症電話相談窓口
新型コロナウイルス感染症に関する一般相談窓口です。(新型コロナコールセンター)
(電話番号)0570-550571
(対応時間)9時から21時まで(土、日、休日を含む)
(対応内容)感染の予防に関することや、心配な症状が出た時の対応など、新型コロナウイルス感染症に関する相談
(対応言語)日本語、英語、中国語、韓国語
※新型コロナウイルス感染症に関する一般的な相談は、 最寄りの保健所でも対応しています。